MP3、WMA、AAC 音質ランキング

先般、ダイハツ・ソニカのCar Audioをグレードアップした。
コンポーネントはKenwood U565をチョイス。
この機種はUSB端子を備えていてSDカードに保存してあるMP3ファイルなどを直接読み込んで音楽を鳴らすことができるのだ。
まあ、iPodやWalkmanみたいなもんです。
U565の取扱説明書を読んでいると、再生できるファイル形式はポピュラーなMP3、WMAの他にAAC(正式にはAAC-LC)がある。
AACはiPodなどで使うiTunesが吐き出す形式らしい。

ここでオイラの研究癖に火がついた。
このMP3、WMA、AACの音質はどうなんだ!?
どの形式も不可逆圧縮ファイルで、CDなどの原音の特定の部分を端折ってファイルサイズを圧縮している。
つまり原音ではないと言うこと。
じゃ、どのくらい原音に近いかをテストしてランキングしちゃお〜という専門家まがいの無謀な冒険に旅立ちました。

これらの不可逆圧縮ファイルは高音(周波数が高い)部分を削るようです。
ですから削られた状況の大小によってランクを付けようと思います。
まずは『Cool Edit Pro 2.0』と言うアプリを使って原音の作成です。
低音から高音まである程度均等に鳴らすには『Pink Noise』が定番です。
なので20秒ほどPink Noiseを作成しWAVファイル(原音 44.1kHz 16bit)として保存。
この原音ファイルをMP3、WMA、AACに変換して劣化の度合いを比べることにした。

まずはMP3で最高音質である320kbpsを基準にWMAとAACも変換してみよう。
変換したファイルをCool Edit Pro 2.0に読み込み、『Frequency Analysis』で確認すると次のような波形になった。


原音 : File Size=21,169kb

MP3 320kbps CBR : File Size=4,804kb

WMA 320kbps CBR : File Size=4,877kb

AAC−LC 320kbps(MAX) VBR : File Size=5,752kb

グラフを見ておったまげた!
MP3とWMAは予想どおり高い周波数が落ち込んでいます。
ところがAACは原音のクローンじゃないですか!!
こりゃすごいですね〜
しかし、ファイルサイズを比べるとMP3とWMAは、ほぼ同じサイズです。
AACは1,000kbほど多い状態なので不公平だと思い、AACのファイルサイズをMP3、WMAと同等に圧縮したのがコレ!!


AAC−LC 135kbps VBR : File Size=4,841kb

ひえ〜〜〜〜、135kbpsに落としても波形は崩れていません。
なんですか? これは・・・マジック???

以上。あっけなく勝敗がついてしまいました。
AACがダントツ1位。
2位はMP3とWMAが同率という結論でした。

さて、オイラはこの結果に基づき、Kenwood U565で聴く音楽はAAC-LC形式でSDカードに保存することにしました。
まあ、聞き比べても違いが判らないでしょうが、気分的な満足感を得ることができそうです。

2012年6月7日


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